ウォレス・ワトルズの「お金持ちになる」科学的方法を実践した5つの効果

突然ですが、皆さんはお金に関する勉強はされていますでしょうか。

私は若い頃から自由に憧れておりましたが、今の社会では経済的自由こそ重要な位置づけであると考えておりました。

私はそのように考えてウォーレン・バフェットの投資法を勉強したり、テクニカル分析の勉強をして株式投資に勤しみましたが、リーマンショックの痛手を受けたり、と結果は冴えませんでした。

本業でも中々収入が上がらず、何か根本的に自分自身の考え方が間違っているのかもしれない、と思った頃に出会ったのが、お金のマインドにおけるウォレス・D・ワトルズの古典『富を手にする「ただひとつ」の法則』です。

ナポレオンヒルの成功哲学よりも古く、内容にスピリチュアル的な要素も含んでいるのが特徴ですが、書いてあることを実践しなければ意味が無いというのが重要なメッセージの一つとなっております。

元祖引き寄せの法則とも言える書籍であり、ザ・シークレットの著者であるロンダー・バーンさんはワトルズの書籍を読んで人生が変わった、と仰っています。

尚、「お金持ちになる科学」という別の翻訳本の方が人気が高く図も交えているため多少分かりやすいです。

それでは以降にポイントを述べます。

目次

ウォレス・D・ワトルズの書籍のポイント

欲求を持つことをためらってはいけない

まず、導入部分では富や豊かさを求めるのは恥ずべきことではないと述べられています。

この本では、神が人間に望むこと=人間の果たすべき義務 を

  • 自己の身体的、知的、精神的能力を最大限に向上させる
  • 持ちうる能力を全て発揮して社会に貢献する

と定義しています。

植物が陽の光を目指してすくすくと成長し、社会に多くの酸素を還元している様に、人間も伸びゆくためには、

  • 必要な教育を受ける
  • 十分な食事を摂る
  • 旅行して見分を深める
  • 文化・歴史を学ぶために芸術に触れる

など様々な資源や機会を活用する必要があります。

そのために必要な一定の豊かさを求めることは自然な考えである、とされています。

逆に豊かさを求めないのは不健全であるということです。

「足るを知る」の言葉も成すべきことを成す人が言うから輝きを放つのであって、努力から逃れるための言い訳に使ってはむなしく響くということです。

本書では、願望のイメージを明確にできたら、この本に書いてあることを心から確信して実践してみなさい、と心強い言葉が度々綴られています。

本に書いてある基本方針に共感できるのであれば、実りが多くなる様に気持ちよく全力で釣られて読んで行きましょう。

あなたが本に書いてある内容に真面目に取り組んでも誰に迷惑をかけるわけでもないですし、実践することによるリスクはゼロです。やらない手はないですね。

この世は思考する資源物質からできている

豊かさを心から求めることができたならば、この本のキーポイントのひとつである「この世の物質の成り立ち」学ぶことになりますが、重要なポイントは以下の通りです。

①この世は始原となる物質から構成されている

具体的な説明はありませんが、宇宙を連想させる描写もあるため、分子、原子、電子、陽子といった科学的粒子レベルの話と理解するのが良いと思います。

②始原となる物質は空間に充満している

分子や原子といった粒子であれば空間に充満していますし、あらゆる物質になりうる可能性を秘めているということです。

自分の心の中では仮説ではなく原理として確認するようにしましょう。
ともかく、自分がイメージしやすい形で理解しておけばOKです。

③始原となる物質は人の願望に共鳴し、願望がイメージした通りの形を形成する

人の思考は

  • 電気信号=エネルギー波

であり、相対性理論によると原子や分子から構成される存在は

  • 質量=エネルギー

を持つため、エネルギー波が共鳴して響き合うのでしょう。

全ての物質は目に見えませんが高速で振動しています。
コンピュータの中の半導体の中の水晶もそうですし、腕時計のクォーツも同様に振動しています。

脳波やエコー検査といった人間の身体についても周波数との関連が深いです。
赤外線やX線、人の声、音、画像も周波数を前提に処理しています。

周波数(振動する速さを表す単位)がその物質のひとつの特徴と言え、逆に思考の周波数(脳波)を変えれば、それに共鳴して取り巻く物質としての周波数(元素の種別)も変わるのかもしれません。

このあたりはどうやって自分が深く納得できるかの話なので、それぞれの仮説があっていいと思います。
他人を説得することが目的なのではなく、自分が腑に落ちる形で理解できれば良いのです。

宇宙のビッグバンの真実や宇宙の果てがどうなっているかは誰にも明確な証拠を持って説明することができません。
と言うわけで、頑なに宣言したり他人に考えを押し付けたりするのでなければOKでしょう(笑)

資源物質の具現化はどのようになされるのか?

本の中は思考の中で強く念じたことが始原物質に伝わり具現化されると言うことですが、具現化の過程としては、いきなり目の前に錬金術のように現れる訳ではなく、既存の確立された物流経路を介して自分にチャンスが訪れるとされています。

私たちの願望や思考が原子や分子等の始原物質を波動のように伝わり、物流経路を介してブーメランのように戻ってくるということです。

ここで具現化を促進するために重要な考え方があります。

①望むものが具体的であること

これに関しては結構陥りがちではないでしょうか。

「何となく豊かになりたい」と思ってはいても、具体的な言葉では考えていないものです。
例えば、自分が誰かから相談されたところを想像すると改めて分かるのですが、

何となく豊かになりたい、と言われても、正直どうアドバイスしたらいいかは分かりませんよね。
人間同士であれば会話を通じて願望を具体化できますが、始原物質に対しては一発で具体的に伝えることが効率的です。

私も試してみたところ、やはり最初の数ヶ月のうちは抽象的なところから中々進みませんでした。
繰り返し具体化のプロセスを行い、徐々に輪郭を詳細にしていく以外に王道はないと思います。

これは自分との対話と言えます。
通勤時間を自分との対話に充てることができれば、非常に有意義な時間になるのではないでしょうか。

②日々、願望が実現する事を確信していること

目標を持ち、強く願い、実現を確信していれば、人の脳は無意識的にそれを実現させようと働きかける、という機能を持っています。

その例の一つがセレンディピティと呼ばれる「良き偶然」を指す概念です。
ニュートンがリンゴが木から落ちるのをみて万有引力の法則に繋がったこともセレンディピティを表すエピソードです。

この偶然は、潜在意識に目標が染み渡り、目標達成のために右脳と左脳がフル回転したことによりもたらされた結果だと考えられています。

目標に向かって健在意識と潜在意識の向かう方向が一致すると、左脳による思考だけでなく、右脳が司る「閃き」や「大量の情報の収集と整理」も有効に働くので、いわゆる心のアンテナが神がかっている状態になれます。

目標に向けての実現手段が顕在意識/潜在意識の両面からサポートされるので、目標に向けて片足でケンケンするよりも、両足でダッシュするようなスピード感の差があるわけです。

理屈だけでは考えづらいような、いわゆる運を味方につけた様な出来事が次々と起こる状態です。

③焦らず常に感謝して競争主義からは距離をおき創造的に振る舞う

これらは潜在意識が望ましい方向に働くために必要な要素でもあります。

かの経営の神様、稲盛和夫さんがおっしゃるには、

仕事・人生の成果=能力×熱意×考え方

だそうであり、「考え方」についてはマイナス値も存在するとのことです。

能力や熱意があっても、それが負の方向を向いていると望む目的地からは遠ざかってしまいます。
能力や熱意が高く大きくても、間違った方向を向いていたとしたら、予想される結果は恐ろしい限りです。

焦りによって不安が生み出され、感謝しなければ不満や怒りが生まれ、競争を前提にすれば嫉妬が生み出されます。
いずれも健全に生きるためには必要ではない感情であり、悪循環や性悪説がベースとなっている場に充満していそうなネガティブな感情です。

具現化された物質が目の前に現れた際に私達が払うべき対価

以上のことを実践していれば、具現化された物質が私たちの目の前に何らかの物流経路を介して訪れることになります。

地道な努力だけでは説明のつかないうねりに導かれるような出来事を一度や二度は経験されたことがあると思いますが、ワトルズの提唱している方法はこのうねりを意図的に起こす、というアプローチなのでしょう。

しかし、念願かなって目の前に現れた目的のものを入手できる/できないを左右する要素があります。
訪れたモノを受け取るに相応しい「対価」を持っているか否か、ということです。

対価というと、私たちの住む日常空間で普通に考えるとお金だと思いますが、この本では、「今現在目の前にある事を全力でこなすこと」が対価であると述べられています。

自分のベストパフォーマンスを発揮することは天に胸を張れる行為であり、自分が出せる最高の対価を提供していると言えますので、望む結果が得られるのも必然の結果と言えるでしょう。

今から焦点がずれるという落とし穴に注意

ここまでを振り返ると、具現化を願い、確信し、実現したと思って感謝しつつ、目の前のことに今全力で取り組む、ことが勝利の方程式と言えることになります。

特に付け加えておくべきポイントは、「今」に意識を集中しなければならないということです。

過去を後悔して悔やんだり、未来のためにと取り越し苦労したり、そう言った行動は禁物です。
また、「○○が手に入ったら始める」とか、「環境が○○になったら始める」と未来に先送りすることも無意味であり、今から始めよ、ということです。

環境を理由に行動を先延ばしにするのは楽ですが、いわゆる負け癖を心身に染み込ませてしまうという負債の習慣を抱えることになります。

負け癖は新たな負けを生み出すので、長期的に見ると負債です。
昨日のことは放っておき、明日の心配に振り回されることもなく、今全力でバリバリの効率性をもって目の前の事に取り組む。

シンプルな話ですね。
人は余計なことを考えると不安になり、その不安が望まざるものを引き寄せます。

そうであれば、望んでいることを強く確信し、感謝しながら目の前を見て全力で走る方が良いのは言わずもがな、ということでしょうね。

願望を具現化するための思考については、以下がキーになります。

  • 望むものが具体的であること
  • 日々、願望が実現する事を確信していること
  • 願望が実現したつもりで、常に感謝すること
  • 競争を主とした考えからは距離をおき、創造的になって振る舞うこと
  • 焦らないこと

そして、具現化した願望を受け取るために私達が提供すべき対価は今目の前にある事を全力でこなすことです。
内容を見ると、ポジティブな生き方そのものです。

こんなことは当たり前の事、と思われることでしょう。
しかし、当たり前と思っていることほど、実践し継続する価値があります。
毎日プラス1%の頑張りの差が複利となって積み重なり、長い年月を経ると取り返しのつかない差になります。

本書を読んだ人の一体どのくらいの人が、毎日読み続け、書いてある内容を実践し続けるのでしょうか。
毎日読み続ける人が1割、その中で実践する人が1割、とすると、1%の成功者になれます。

ワトルズは一切の他の本を読むことを推奨していませんが、100年前のことなので、類似本がなかったのでしょう。
他のネガティブな本によって迷いが生じることを配慮した上での記載なのだと思います。

今の時代は多くの有用な類似本が出ているので、幾つも読んでみて、自分にしっくりくるエッセンスを組み合わせて自分なりに実践してみてはいかがでしょうか。

自分のバイブルとなる本を好きなブックカバー、好きな栞、好きなペンとともに持ち歩くことで、本の書き込みも私たちの人生も磨き上げられていくはずです。

お金持ちになる科学的方法を実践した効果

というわけで、書籍を読み、1年間使い込んでみました。

1年間での取り組み内容

繰り返し読む

上記の本を毎日通勤で読み、1年間で50回以上精読しました。
前向きな気持ちになれたことを実感したのちに、以下のことに取り組みました。

①目標を明確に立てる

具体性を重視して、以下のように目標を立てました。

  • 月収○○万円、年収○○万円の状態になる
  • 都内の閑静な住宅街のマンションに住む
  • 経済的にも地理的にも精神的にも自由な働き方を体現する

②日々感謝の言葉を口にする

言葉は言霊ともいうので、実際に心地よい言葉を口に出してみようと思いました。
スマートフォンでカウンタ機能を持ったアプリをインストールしました。

  • 感謝いたします
  • ありがとうございます
  • ラッキー
  • 愛しています

のボタンを登録し、発言したら回数をカウントしました。

③日々の目の前の物事に全力を尽くす

仕事は集中して取り組み、100%ではなく101%の成果を目指して日々プラスアルファの成果を目指しました。
その日にやるべきことを朝決めてしまい、夕方にはそれが全て終わるように集中して業務を遂行しました。
目の前のことに専念。つまり、今に在るを実践しました。

④ネガティブな考えに支配されない

以下の考えに囚われていると気づいたら、即座にその思考を停止しました。

  • ○○が嫌だ
  • ○○したくない

それならば本当にしたいことは何だろうかと自問して、

  • ○○がやりたい
  • ○○が叶うと考えるとわくわくする

という考えで染め返して目の前の作業や所作に集中するように努めました。

1年間取り組んだ効果

1年間、この1冊をボロボロになるまで読んで実践した後の状況は以下の通りです。

①収入について

年収が増えましたが、残念ながら目標には遠く及びませんでした。
まだ100%信じ切れていない自分が居て、まだまだこれからという感じです。

ただ、3年目に転職などの幸運もあって年収が増えました。
転職エージェントや転職サイトに登録するという行動を起こしたことで、素晴らしい会社からのオファーが私のところに届きました。

②感謝したことによる変化

感謝系の言葉が口癖になり、仕事やプライベートでも感謝の言葉を多様するようになりました。
すると不思議なもので周囲の方々にも同じような変化が起こり、一帯に助け合いの雰囲気が生まれました。

ちなみにcountapというスマートフォンアプリを使わせて頂いてカウントした結果は以下の通りです。

  • 感謝いたします(順境のとき):13000回
  • ありがとうございます(逆境のとき):9000回
  • ラッキー(順境のとき):9000回
  • 愛しています(人と接したとき):4000回

すべてをカウントすることはできなかったので、実際には軽くこの2倍以上は言ったと思います。

③仕事の成果

転職して1年経っていませんでしたが、1年間で5個のプロジェクトを担当しました。
IT業界でシステム導入をやっていますが、自分がメインで担当した4個のプロジェクトは上々との評価を受け、プロジェクトの利益も上々でした。

残業が美徳の雰囲気の社内において、私は毎日定時帰りで有給消化率は90%以上でしたが最大級の評価を貰えました。
そのお陰で、社長賞受賞や業績インセンティブも貰えました。

更には転職も決まり、更に年収があがるという結果にも繋がりました。
真面目に仕事をしつつ、その一方でより良い機会を求め続けることでよい出会いに巡り会えました。

④人間関係が良くなった

ネガティブな考えから距離を置いたことで人間関係が良くなりました。

「この人は苦手だ」と強烈に思っていた人達がいましたが、それについて考え悩むのをやめました。
すると、見事な程に居なくなったり、私にとって好意的になったり、という変化がありました。

⑤副業の開始

組織に属するだけでなく、自分一人の看板で1円でいいから稼ぎたいと思っていたものの、今までは具体的に行動できずにいました。

自分の経験をただ流してしまうだけでなく、文字で資産化しようと思い、Webサイトを作ってみました。
お陰様で会社からの給料だけではなく、自分で稼ぐという経験をできております。

財布もお金が貯まるように作り込む取り組みも行っておりますが、少しずつお金まわりがよくなって来ている様に感じます。

また、サイトに自分の経験を集約することで、モノを育てる感覚を味わえることも分かりました。

結論:効果を得られる

と言うわけで、同じ本を繰り返し読み、書いてあることを実践することでそれなりの効果が得られるようです。

まとめ

読むスピードに関しては、私は丁寧に読むことを重視していたため、1年間で50回程度しか読めませんでした。

精読すると読んだ箇所の理解は深まるのですが、日が変わると記憶が途切れ、1冊全体のストーリーを1日で感じ取ることが出来ないのが悩ましいところでした。

もしかすると短時間で読みきることで、「本一冊を通して伝えたいメッセージ」を何か汲み取ることが出来るかもしれません。
全体の内容は流石に頭に入ってきたので、2年目は1日で1回読み終えるような「飛ばし読み」の日も時折設けてみたいと思います。

特にこの本でなくていいですが、自分にしっくりと来て、そして前向きになれるお金の本を読んで、日々の行動を一つずつ起こしていくと人生が変わって面白いと思いますよ。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次