できる上司から学んだ【計画を立てることによるメリット】&計画立案のケーススタディ

一年の計は元旦にあり、と言われますが、私は子供の頃から計画をたてることが苦手でした。

例えば夏休みに入った直後に、母から「夏休みの宿題の計画を立てたら?」と言われたりもしましたが、そもそも計画の立て方も分からず、その日暮らしで無計画に過ごすと言った子供時代でした。

たっぷり時間がある学生時代までは計画を立てずとも行き当たりばったりで何とかなりましたが、社会人になってからは限られた時間で最大限に成果を出す必要が出てきました。

甘い計画により失敗し、上司からも計画の重要性について叩き込まれてきた私ですが、そのような経験を経て学んだ「計画を立てるメリット」についてご説明したいと思います。

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計画を立てることによるメリット

①事前に全体のシミュレーションができる

事前に全体的な流れをイメージし、完成させるまでのシミュレーションを頭の中で行わなければ、全体的な計画を立てることはできません。

頭の中で完成までの手順を想像することで、物事の順序や、予め整えておく作業前の段取りも明らかになると思います。
また、各作業項目の特性や自身の得手不得手によって、イメージしやすい箇所、しづらい箇所が出てくると思います。

ぶっつけ本番で臨むと「何故それに最初に気付かなかった」という事件が起こりがちですので、妄想上でもいいので一度経験しておくことで成功率が高まります。

②作業開始後のナビベーションやペースメーカーとして利用できる

計画が無ければ、目標地点までどの程度進んでいるのかが分かりません。

マラソンも42.195kmと決まっていて、今自分が何km走ったかが分かるので走り続けることができるのです。
ゴールがあいまいな状態で走り続けることが出来るほど強靭な肉体と精神を持つ人はそうそう居ません

計画に対して前倒しで進んでいるのなら、少しペースを緩めて気分転換したり、いっそのこと少し休みを入れることで充電してその後の加速に繋げることが出来ます。

③計画と実績を比較して修正することで、自身のノウハウとなる

仕事では常に目的があって、それに対して努力していると思いますが、それはプライベートでも同様です。
何か目的があり、計画を立てて進めているのであれば、それは立派なプロジェクトと呼べるものです。

計画を立てる段階ではシミュレーションを行いますが、初めて取り組む際には、ある程度当てずっぽうで決めている面もあると思います。

いきなり100%の精度で計画を立てるというのは高望みしすぎです。

  • 仮説(計画を立てる)
  • 検証(実際に作業を進めて、計画を必要に応じ修正する)  

を繰り返して自分なりの計画精度を高めていくのです。

その際に、計画と実際で差が起きやすい箇所の傾向も徐々にわかってくるはずですので、次のプロジェクトではその点も踏まえて計画を立てることで、より現実に即したシミュレーションができることになります。

これにより自分の弱点と強みを少しずつ把握できるのですが、この情報の蓄積こそが貴重な自己資産となり得ます。

また、この試行錯誤のプロセス自体が自分自身の経験の幅を広げ、過去のプロジェクトの計画表とセットで残しておくことにより、後々も参考にしたり流用できるノウハウとしての無形資産となることでしょう。

計画を立てることに振り回されては本末転倒

計画を立てる目的は、今に集中して最高のパフォーマンスをあげるということです。
分刻みのガチガチの計画を立てる訳ではありません。

少しの予定変更でスケジュールを立て直していると、

スケジュールを立てるために生きている

という本末転倒の形骸化状態に陥ってしまいます。

社会人になると、新人研修等で、PDCA(Plan-Do-Check-Action)やPDS(Plan-Do-See)等のマネジメントサイクルについて学ぶこともありますが、そんなに小難しい話ではなく、

段取りを無理なく組んで進めましょう

ということなのです。

計画を立てない人

計画を全く立てない主義の方がいますが、今まで接点のあった人たちを見ると、行動が全て場当たり的になっています。

そういう人は、激しく長時間労働をしている割には大したアウトプットを出していませんし、プライベートにおいてもスケジュールの調整ができておらず、約束に対して遅刻やドタキャンも見受けられたりします。

上記の人たちの方便としては、

  • 俺は細かいことには左右されない器だ
  • 破天荒に生きることが美徳

と持論を訴えてくるのですが、単純に他人を巻き込んで迷惑をかけているだけ、という事実に気が付いていません。

10代とか20代前半であれば、破天荒主義も頼もしさを感じさせる一面もありますが、それ以上の年齢になると、よっぽどそれを補って余りある魅力や才能がなければ、周りから見限られ、人が離れていくでしょう。

人の上に立つ人ほど計画できることは重要

ちなみに、私は以前関わった上司が、計画は一切立てずに、何でも夕方遅くになって「今日中に○○をやって欲しい」と言ってきて、こちらは必死で間に合わせたもののやっぱり不要だった、というやり取りが毎日繰り返されたことがありました。

結局、そのプロジェクトは上手く行かず、誰も幸せにならないという残念な結果になりました。
計画を立てられない人が上に立つと、周り全員が振り回されます。

そういう人は周りの人だけでなく自分自身をも振り回していることになるため、自分に対して真摯であるために計画は立てたいところです。

資格試験の受験を例に計画を立ててみよう

まずは全体スケジュールを決める

楽観的に適当に決めれば良いですが、現実的にやる気の起こる期限設定をしましょう。

1年後や2年後であれば、資格試験でもそのぐらい勉強することがあるので違和感はないですが、10年後とか20年後というとちょっと長すぎると思います。

人生設計という意味では10年20年の計画はあった方が良いですが、 ここで対象にしているのは一つの物事を達成するための計画ですので、もう少し短いスパンでの話です。
10年後を見据えて成長テーマを決める

全体スケジュールの期間を決めたら、全体の作業を主要部分ごとに分割します。
資格試験であれば、

  • インプット学習
  • アウトプット学習
  • 直前期学習

のように分割できます。

そして、分割した主要部分に対して、それぞれどの程度の期間を費やすかを割り振ります。

最初は細かく考えず均等に割り振っても良いですし、明らかにもっと良い割り振りバランスがあると分かっていれば調節しても良いと思います。

月レベルのスケジュール

一週間をひとまとまりとして、各週に作業を割り当てていきます。
ここで注意が必要なのは、期間ではなく時間を意識して割り当てるということです。

この先1か月であれば、仕事が忙しいとか休日は遊びに行くことが多くなるとか、ある程度自分の予定の見通しも立っているでしょう。

1週目は5時間活動できて2週目は10時間確保できる見込みの場合、2週目は1週目に比べて2倍の作業を割り当てることができる、ということです。
ちなみに、一週間での活動時間は無理なく立てることが重要です。

余暇が全くないとすぐに息切れして計画自体をやめてしまう、という勿体ないことになります。
余裕を持ちつつ、活動可能時間の20%くらいは何も作業を割り当てないように余裕枠を持つのがベターです。

思ったより時間が掛かった場合にはこの余裕枠の時間を使えばいいですし、週に1日くらいは残業や飲み会等で時間を割けないことも多いですので、活動できなかった分を取り戻す時間枠として使うこともできます。

実践およびスケジュールの修正

各週に作業が割り当てられたら、一週間単位で目標作業をこなせるように進めていきます。

そして、実際に作業してみて一週間経ったところで、一度振り返ってみましょう。

順調に進んでいればOKですが、そうでなければ、以下の原因と対策が考えられます。

  • 確保した時間が短い
→スケジュールを伸ばす形で全体的に見直す
  • 不要な作業をやっている
→最終的な目的を再確認し、各作業の必要性を見直す
  • 思うように集中できていない
→そもそもやりたい事なのかどうか?続けるかどうか検討する

私の経験上、そもそもやりたいことなのかどうかがズレている状態で行動に移しているケースが結構ありました。

進捗が今ひとつの場合には一度原点に立ち返り、「やりたいプロジェクトリスト」を作成して優先順位を整理しましょう。

コロコロと何かをやっては諦めて次の事を始めることを繰り返すのも問題ですが、見込みのないことに時間を投資し続けていないかにも注意しましょう。

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計画を立てる際のアプローチ

大きく分けて、以下の2通りの方法が考えられます。

①トップダウンアプローチ

全体像を分割する作業を繰り返して、粗い内容を徐々に詳細化する方法です。

例えば、1年かけて試験勉強をする場合、以下の様に詳細化していくのがトップダウンアプローチとなります。

【1段階目の詳細化】AとBに分割 A.テキストを読む:6か月 B.問題集を解く:6か月 【2段階目の詳細化】A、Bをさらに詳細化 A-1.テキスト1を読む:4か月 A-2.テキスト2を読む:2か月 B-1.問題集Aを解く:2か月 B-2.問題集Bを解く:3か月 B-3.問題集Cを解く:1か月

②ボトムアップアプローチ

細かい内容を積み上げて徐々に全体像を見えるようにする方法です。
トップダウンアプローチと逆の順序をたどり、計画を作成する形になります。

トップダウンアプローチとボトムアップアプローチの併用

例えば、スマートフォンアプリを作成したい等の場合は、最初に①のトップダウンアプローチの方法で、

  • プログラミング環境のセットアップ(0.5か月)
  • 市販の本を用いたプログラム言語の理解(1か月)
  • 作りたいアプリケーションの検討(0.5か月)
  • アプリケーションの開発(2か月)

のように工程と費やす期間を決めることで一度メリハリをつけ、その上で実践しながら

現実的にこの計画で妥当か

という②のボトムアップアプローチの発想も併用する方が有効だったりします。

一方、資格試験を勉強する際には、テキストの目次やページ数からある程度のボリューム感が事前に把握できるので、実践を進める前に計画段階で②のボトムアップアプローチの内容も盛り込むことができます。

私が実際に簿記1級を6ヶ月で取得した際にも上記の計画の立て方を利用しました。
一つのケーススタディとしてご参考にどうぞ。
簿記1級に350時間・6ヶ月で独学合格した勉強方法① 勉強法と合格のポイント編

計画のみならず、全ての物事に適用できる

トップダウンアプローチとボトムアップアプローチは、単純に計画を立てる時の話にとどまらず、現象を観察したり分析する際にも有効です。
鳥の目、虫の目と呼ばれることもあります。

傾向としては、

  • 経営者等のマネジメント層であればトップダウンアプローチ
  • 実務を担う一般層の従業員であればボトムアップアプローチ

と言う形で馴染みが出てくるのが自然ではありますが、別にトップダウンアプローチがよくてボトムアップアプローチが悪いという訳ではありません。

自身の置かれている環境の中で両方の視点を併用することが重要です。

トップダウンアプローチに偏り過ぎて現実感のない物の見方になるのも問題ですし、ボトムアップアプローチに偏ると、

  • 現実主義過ぎて面白みが無い
  • 視野が狭くなり、誤った方向にまっしぐらに進んでいても気づかない

となる可能性もあります。

例えば、上司の立場を想像してその視点に立ってみたり、部下の視点に立つことも視点のコントロールと言えます。

意識的に複数のものの見方があることに気づき、使用する比率をコントロールできれば日常生活で新しい気づきが得られると思いますし、他人の立場に立って考える技術が鍛えられます。

自分の軸を持ちつつも、意識的に他人の立場に立つことができると、その人が何を求めているかもわかるようになってくるので、ビジネス生活にも活かすことができるでしょう。