人は1年でできることを過大評価する一方で10年でできることを過小評価すると言われています。
10年経てば元気だった人も病気でこの世を去ることもありますし、新しい生命も誕生します。
社会全体を取り巻く状況はいつも変わり映えしない様に思ってしまいますが、それは常に流れの中に身を置いているから気が付かないだけで、10年という時間を経ることによる変化は非常に大きいです。
自分は10年であまり変わっていないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはないのではありませんか?
10年前には無かったIT機器を多くの方が使いこなしていますし、10年前には理解できなかった職業や働き方も生まれてきました。
また、当時は学生だった方も今は社会人としてバリバリ仕事をし、結婚して子供が出来た方もいらっしゃると思います。
社会のトレンドに流された変化であれ、自発的な変化であれ、何らかの形で私達は変わり続けているのです。
結局変わりゆくのであれば、流されることによる受動的な変化よりも自発的な意志の力によって長期間に渡る変化を起こし、能動的に楽しむ生き方こそ面白いのではないでしょうか。
1つの成長テーマに1年以上かけて取り組む
人生は焦ったもの負けです。
また、二兎を追うよりも一つの物事を追求する方が結果としてモノになります。
まずは一つテーマを選んで、それを1年間続けてみるのが良いでしょう。
平日に30分、土日祝日に1時間ずつ取り組んだとしたら、1年間で約240時間取り組めます。
例えば人気資格ランキングでトップクラスである簿記2級の試験が200時間程度が目安になっているので、それに匹敵することはできてしまう、ということになります。
まずは1年かけて1つのテーマに取り組むことで、2年目以降に道が開けます。
人間には「慣れ」と「行動の複利効果」という素晴らしい特性があり、それらが加速度的な変化を可能にするのです。
良い取り組みを1年続ければそれが良い習慣として定着しますし、愚直に続ければ量が質に転化して他の能力に対しても良い影響を与えるようになります。
一つのことを掘り下げると、物事の真理と効果的な学習方法を理解でき、その方法論は他の分野にも応用できる、と言い換えても良いかもしれません。
身体、心(精神)、知力をバランスよく鍛える
私は自分磨きの対象として身体/心(精神)/知力をバランスよく磨いていくことを重視していますが、
- 1年目に心(精神)に関して書物を読んで鍛える
- 2年目は身体を鍛える
という形でバランスよく成長テーマを選定するのが良いと思います。
心と知力の研鑽に偏った結果、身体をないがしろにして病気になっても人生が勿体無いですし、肉体を見事に鍛え上げたとしても頭が空っぽでは残念です。
何か一つ飛びぬけた能力や強みを持っていればそれを磨き上げれば良いですが、そうでなければ複数の分野を磨き上げ、それがバランスよく機能するようにしなければなりません。
100万人に1人のスペシャリストになれないのであれば、100人に1人レベルの分野を3つ作れば計算上は並ぶことができます。
バランスよく自分を磨くということは、そういう掛け算のポテンシャルを秘めているのです。
まずは良書を読み、適度な運動を始めるところからスタートするのがおすすめ
もし、最初に何をするか特に思い浮かばないと言う方は、心と身体から磨かれてみてはいかがでしょうか。
心磨きは良書を繰り返し読むことで達成できる
読みやすいテーマとしては、
- お金持ちになる科学(ウォレス・D・ワトルズ)
のようにお金に関する切り口の教養書籍から入られるのが良いかもしれません。
今では絶版となっており、プレミアがついていて数千円程度で買えるならラッキーな良書です。

ウォレス D.ワトルズ (著)
通勤時間で毎日繰り返し読めば1年間で50回以上精読できます。
このぐらい読めば大分マインドが変わってきます。
重要なのは繰り返し丁寧に読むことです。
チベット体操で身体の調子を整える
身体を鍛えるためにはジムに通う方法もありますが、自分のペースで無理なく始められるという点ではチベット体操が取り組みやすいです。
毎日コンスタントに取り組むことで身体も確実に磨かれてきます。
俳優の長谷川博己さんもされています。格好いいですよね。
インナーマッスルが鍛えられるので体脂肪率も下がり、理想のシルエットに近づけることでしょう。
10年後を見据えながら1年ずつ続ける
まずは無理のないボリュームを心がけて、1年間続けましょう。
1年間続ければ良い習慣が定着しますので、2年目もその流れで取り組むことができます。
翌年のテーマを探す際には、10年後を見据えながら心にアンテナを張ってください。
1年間じっくりと今のテーマに取り組んでいるうちに次のテーマ候補が沢山みつかるはずです。
また、取り組みを続けていると10年後の目標も徐々に変わってくると思いますが、それは成長とともに具体化してきているので喜んでください。
飽きることなく同じ事を繰り返し続けるということは、イチロー選手が素振りを何度も続けたという事実とも共通点がありますし、これだけで上位数パーセントのポテンシャルを身につけられるのではないかと思います。
少しずつ、じわじわと、しかし確実に習慣の累積効果を狙ってみませんか。